“Stretch my art” by myself

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“Stretch my art” by myself

今回はサイト名にしている「StretchMyArt」について、なぜこの名前にしたのか、私が皆さんに伝えたいメッセージがより深く伝わると思いましたのでお話しようと思います。

私はアート思考に出会ってから、アート思考を深めると、
・自分の個性や自分の存在意義
・自分や周りにとって何が幸せか
・自分だけの気づきやアイディア
をより深く、広く、気づくことができ、このことを他の人に伝えるための”場”を作ろうと思いました。そしてその”場”の名前を考える時に皆さんにどうして欲しいのか、ということを自問しました。

「アート」というのは絵画だけに留まらず、対象物との間に湧き上がる感情のコミュニケーションのことをいいます。しかし今の日常は忙しさやスピードが求められ、対象物に対してゆっくりと感情を思い起こす余裕がない時代です。そんな生活の中ではいつのまにか自分の感情を押し殺したり後回しにしたりして、素晴らしいモノやコトに出会っても役に立つかどうかだけで判断するようになってしまいます。その結果、自分にとって本当にワクワクするものが何か分からなくなり、年を重ねれば重ねるほど無味乾燥した人生を退屈に過ごすようになってしまいます。
そのために必要なことは、思考を働かせることです。しかし慌しい気持ちのままでは思考を鍛えられません。まずリラックスするが重要です。そのために凝り固まった身体をほぐすように思考もストレッチして欲しい、それから自分にあわせた方法で思考を鍛えて欲しいと思いました。
人は何か行動を起こそうとすると「何かやろう」と頑張りがちですが、途中で転ばないためにもストレッチするところから始めることが重要だというメッセージを”StretchMyArt”という言葉に籠めました。
ですから、慌てずまずストレッチして柔軟性を高めてから、貴方のペースでアート思考を鍛えてください。

■オンライン美術鑑賞イベント

新型コロナによる緊急事態宣言により、社会も経済も暗くなっているいま、私にできることとしてオンラインイベントを開催しています。いまやアート思考というキーワードの認知度は上がり、対話型美術鑑賞のイベントも増えてきています。しかしまだまだニーズが多いようなので、まずはわかりやすい絵画の対話型鑑賞を含めたイベントを重ねながら私にできるアート思考の鍛え方を整えていこうと思いました。
私の今実施しているイベントの趣旨は2つあります。

(1)アート思考の大切さを伝えること
アート思考が何か、なぜ必要かということを丁寧に伝え、参加者の皆さんにその重要性を伝えることを大事にしています。ですから参加者からの質問にはなるべく時間をとって答えていきたいです。

(2)「一人で」アート思考ができるようになること
そのうえで実践方法の一つとして対話型鑑賞を最後に楽しんで頂き、イベント後に自分ひとりででもアート思考を鍛えられるように導いていきたいと考えています。なるべく手軽に楽しみながら実践できるよう、体験をとおして方法を伝えていこうとしています。

これまでに3度実施いたしましたが、参加者の皆さんはそれぞれ楽しみつつ、色々な気づきを得てくれました。
実は私のイベントで利用する絵画は事前に決めていません。その場でGoogle arts & Cultureのサイトからランダムに選び、誰も知らないその絵画について深掘りしています。鑑賞方法もルールは決めておらず絵画や参加者のバックグラウンド等を聞き、その場で問いかけ内容を決めています。
例えば、「次の人に質問をする/質問に答える」という方法。
1枚の絵画に対して、【誰かが質問する→次の人が答える】ことで、質問力と回答力を磨きます。正解である必要はなく、質問者は質問するために絵画を観て、回答者はその答えの根拠は絵画のどこにあるのかを想像します。
また違う回では「ストーリーを語る」という方法。画家の視点で1枚の絵が描かれた背景と何を伝えたかったのか、というストーリーを作って語ってもらいます。赤毛のアンなら目をキラキラ輝かせてストーリーを作るでしょうね。

更に時間があれば、その後、その絵の真実との答え合わせをするため、参加者全員でその絵画がどのような思いで描かれたのか、どの国のどの美術館に展示され、画家はどのような人生を生きて他にどのような作品を描いたのか等を振り返ります。
そうすることで、例えば「悲しそう」と感じた絵画は、死んだ娘を思って描いた絵画であったことを知り、画家の気持ちに共感し、更に深くアートの世界に入りこむことができます。

このように、イベントが終わった後もそのまま一人で続けてアート思考を使い続けて楽しみたくなるよう導きたいと考えながら開催しています。

■一人でアート思考を鍛える方法

今一番身近な情報を見つけるツールは、やはりインターネットでしょう。インターネットで検索するとなんでも知ることができますから。
ただ、アート思考を鍛えるにはインターネットは最適とはいえません。何故ならある一つの情報を探っているとあの手この手で「この情報もどうですか?」と類似の関連情報を教えてくれます。情報を深掘りしていくには良いツールなのですが、アート思考力に必要な類推力を高めるためには弱いのです。
それではどんな情報ツールならいいのでしょうか。是非貴方のことを知らない人や、貴方に押し付けてこないアナログなものを選ぶのは一つの方法です。外出して自然なものや刺激を受けるモノに出会うのもいいのですが外出できない今は書籍、特に幅広い情報を取り扱う雑誌や新聞がお勧めです。まずは手近にある雑誌を隅から隅まで目を通してみてください。きっと知らなかった世界の情報に触れることができます。そうして思いがけず興味が沸いたもの、興味がわかないものを自分の中で分類しましょう。誰かに薦められるのではなく、自分の興味が沸いたものを集めていくと貴方だけの世界が広がります。
そうして自分だけの”特別”を見つけましょう。

ちなみにアマチュアの語源はフランス語のアマン(愛人)です。何かを心の底から慈しみ、思い続ける人のことをいいます。貴方は何のアマチュア研究者ですか?

Satoko
自己紹介は PROFILE にて

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